第二次大戦直後の日本は世界の主要国の中でも最も若い人口構造を持っていたのに、ほぼ二世代程度の短い期間に最高齢化国へと急激な変化をとげつつあるのである。その結果、企業成長のための絶好の好循環の条件が失なわれた。若い労働力の比重が小さい労働力構成の下で定期昇給を維持することは、それを支える生産性の上昇がなければ、企業にとってはそのまま労働の固定費的負担が増大することを意味する。したがって、賃金制度は早晩、根底から見直さなければならなくなるだろう。また、若年労働力の供給が長期的にしだいに僅少になっていくのとは対照的に中高年齢層の供給は相対的に豊富になり、また、女子労働力の人的資源も相対的に未活用の部分が多く残されている。企業はこうした人的資源や労働力の供給構造を前提として採用のしくみや雇用の編成を全面的に見直さざるを得なくなるだろう。
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