フラッシュblog

超高層ビルの空室だらけとなった谷間

2012.01.23

ニューヨークの超高層ビルの空室だらけとなった谷間を、嵐が吹きすさんでいたころ、ジャパンマネーがロックフェラーセンターなどを次々に買収してくれた。が、これは神風というには小さな効果しかなかった。銀行の倒産ラッシュは止まらない。大手銀行も本社ビルまで売り払って、リストラに取り組んだ。最大の銀行持ち株会社シティコープは、全従業員の一五%近い一万四千人を削減、年十五億/規模の経費圧縮を図った。そして、不採算部門と判断した資産を相次いで売却した。

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それでも一九九一年決算で四年ぶりの赤字となり、創業以来無配に転落した。アメリカでは、九十日以上の利払い遅延融資を「延滞債権」扱いとするが、それをさらに評価分類基準によって「損失」「回収困難」「標準以下」などに分け、回収の可能性に応じて引当金を積んだり償却したりする。こうした不良債権の増加に伴い、貸倒引当金の大幅積み増しと償却増で、各行とも体力は著しく弱まっていく。しかし、アメリカの金融システムに支障は生じなかった。倒産した銀行は、すぐに連邦預金保険公社(FDIC)の管轄になり、FDICがその資産・負債を他の銀行に売却したりして、預金はきちんと払い戻す。また経営危機の銀行がムリに生き延びて、潜在的な損失を拡大させないように、自己資本が一定水準以下に低下した銀行を次々に整理・閉鎖させて、資産を処分し、預金者を守った。このFDICは、一万以上の銀行が潰滅した三四年の大恐慌のとき発足した公的機関である。